

WHAT
VanMoofは車体制御用とモーター駆動用、2系統のリチウムイオンバッテリーを搭載しています。長期保管などで完全放電すると、通常の充電器では充電を受け付けなくなり、多くの場合「修理不能」と判断されます。日本国内にVanMoofの公式サポートはなく、リチウムイオンバッテリーは危険物扱いで海外発送も実質不可能なため、国内で対応できる場所を探すしかありません。今回の車体は、完全放電に加えて、バッテリーの膨張が確認されました。過去に充電を試みた形跡があり、その過程で膨張が進行したものと思われます。リチウムイオンバッテリーの膨張は発火リスクを伴うため、この状態からの修理には相応の判断が必要です。
HOW
バッテリーの状態確認
車体からバッテリーモジュールを取り外し、2系統それぞれのセル電圧を測定しました。完全放電した状態では、通常の充電器はバッテリーを認識しません。膨張については、セルの状態を確認した上で、回復処置に進めるかどうかを判断しました。この車体については、回復が見込めると判断しています。
充電と回復処置
EV充電器のメンテナンスで使用する専用機器を使い、セルバランスを監視しながら段階的に充電を行いました。通常の充電器のように一気に電圧をかけるのではなく、各セルの状態を見ながら進めます。あわせて、BMS回路の診断と修理を実施し、正常に充放電できる状態まで回復させました。
走行テスト
バッテリーを車体に戻し、実走行で動作確認を行いました。バッテリー容量は新品時の約80%ですが、日常使用には十分です。
- VanMoofのバッテリーが充電できなくなった場合、どうすればいいですか?
- リチウムイオンバッテリーは完全放電すると、通常の充電器では充電を受け付けなくなります。この状態で無理に充電を試みると、バッテリーの膨張や発火につながる可能性があります。専用の機器と手順が必要になるため、自己修理は避けてください。SWANOIRでは、EV充電インフラ事業で使用する機器を活用し、セル単位の診断と段階的な回復処置に対応しています。

WHY
今回のバッテリー修理では、EV充電器のメンテナンスで日常的に使っている機器と手順がそのまま活きています。VanMoof特有の2系統構成やBMSの挙動については、自社で運用する中で把握してきたものです。
