

WHAT
2017年10月、外資系高級EVメーカーの福岡市場への参入施策として、天神・岩田屋本店の公開空地でポップアップイベントを企画・運営しました。当時、地方都市ではEVの実車に触れる機会が極めて限られていたため、少ない機会で福岡の購買力のある層に確実にリーチする必要がありました。本イベントでは、企画、リード獲得の導線設計、現場運営を担当しています。
HOW
会場とパートナーシップの設計
岩田屋本店の公開空地を会場に選定し、バーニーズ ニューヨーク福岡店との連携を構築しました。ゴルフバッグなどのラグジュアリーアイテムを車両展示に組み合わせ、シーン演出とともによくある質問である「ゴルフバッグ何個」に即答できる環境を準備。岩田屋外商部との協力では、高額商品特有の商慣習——外商を通じた送客の仕組み、手数料構造、顧客情報の取り扱い——を踏まえた上で、各社にメリットのある連携モデルを組んでいます。相互の顧客回遊については、事前告知を含めて入念に設計・実施しました。
充電インフラの実践知
2017年当時、「EVは不安」という印象が今以上に強いものでした。自社でEV充電器事業を展開している立場から、自宅充電の設置方法、公共充電器の使い方、充電コストと時間、マンション住まいでの対応方法など、カタログ情報ではなく実運用に基づいた具体的な回答を用意しました。来場者が抱く最も基本的な疑問に、実体験で答えられる体制を整えています。
セールス観点でのイベント設計
イベントの成功指標を「来場者数」ではなく「質の高いリード獲得」に設定しました。クライアントの既存営業フローを理解した上で、来場から商談、購入検討へと至る導線を設計。「展示すること」自体が目的化しがちな高級車マーケティングイベントの構造的な問題に対して、マーケティングではなくセールスの観点をイベント設計に強く反映しています。また、同時期に、米国本社で開催されたTesla SemiとRoadsterの発表イベントにも現地参加しているため、現地でのセールスや展示状況なども可能な限り反映して全体を設計しています。


WHY
岩田屋外商部やバーニーズ ニューヨークとの連携を選択したのは、福岡で購買力のある層に届くチャネルに、安心感を持って情報を届けることが目的でした。また、2017年当時「ディーラーを介さない直販モデル」は日本ではほぼ前例のない購入方法でした。国内店舗数も3店舗程度。高額商品をディーラーなしで購入することへの心理的障壁は小さくありません。自社でEV充電インフラの実務を手がけていたことと、米国本社の動向を現地で見ていたことが、結果的に役立った面があると考えています。
