

WHAT
オンラインの問合せフォームには、たいていメールアドレスの入力欄があり、送信後に確認メールが届きます。ここを間違えると連絡が取れないので、入力ミスを防ぐためのバリデーションや注意書きなど、様々な対策が講じられています。ただ、正しく入力しても、メールの設定次第で迷惑フォルダに直行することもあります。そもそも、問合せフォームの入力にそこまで手間をかけさせるのも考えものです。どのケースでも、たどり着く先は同じです。問合せた人は「連絡が来ない」と思い、受けた側は「返信したのに反応がない」と思う。お互いが待っている。そこで、送信完了画面で受付番号付きのレシートをその場で発行する仕組みを作りました。
HOW
銀行や病院の番号札の考え方をそのまま採用しました。送信完了画面で受付番号を発行し、その場でPNGとしてダウンロードできるようにしました。想像しやすいように、見た目はレシートに寄せています。メールが届かなくても「609番で問合せた者ですが」と言えます。レシートには自分が入力したアドレスも記載されるので、「メールアドレスを間違えていませんか」「いえ、間違えていないと思いますが」という押し問答もなくなります。届いたかどうかの切り分けは一瞬で終わります。連絡がついたら、ファイルを消すだけです。ちなみに、iPhoneでは、ダウンロードしたファイルはカメラロールに残りません。「ダウンロード」フォルダに入るので、後から見つけにくい。そこでiPhoneユーザー向けには、スクリーンショット用の専用画面を用意しました。スクショならカメラロールに残ります。見返せるし、連絡がついたら写真を消すだけです。
- 問合せフォームの確認メールが届かない原因は?
- 意外と多いのが、送信元ドメインのメール認証設定の不備です。SPF(「うちはヤマトと佐川しか使いません」と受付に伝えておく仕組み)、DKIM(封蝋。届いたとき無傷なら途中で開けられていない)、DMARC(「身分証明できない人は追い返して」という受付への指示書)。これらの設定が不十分だと、正規のメールでも迷惑メールとして弾かれます。

WHY
確認メールの役割は2つあります。「控えを渡す」ことと「連絡先を確保する」こと。この2つが混ざっています。入力ミスを防ぐバリデーションの強化や、問合せの受け口をチャットツールに変えるといった最適解はよく見聞きしますが、「フォームの中で確認メールは何のためにあるか」が、今回の最適題だと考えました。連絡先は最初の1回つながればいい。以降は電話になるかもしれないし、担当者との直接のやりとりに移る可能性が高い。一方で、控えは、最初に連絡がついたら捨てていいものです。捨てていいものを、わざわざメールで送っている。銀行や病院の窓口で順番待ちしているときに、受付番号がメールで届くようなものです。そもそも、前述したとおり、問合せのときの確認と、その後のやりとりが、SMSやチャットツールを含めて同じチャネルとも限りません。控えは、その場で渡せばいい。控えの役割は、連絡がつくまでの一時的なものです。そもそも問合せは、新しい出会いの入口か、クレームが多いと思います。どちらにしても、相手は「わざわざ連絡してくれている」状態です。そこで確認メールが届かないというコンフリクトを発生させる理由はありません。製造業で言えば、下流工程で不良品を出しているようなものです。メールが届かない問合せは、正直、多くはないと思います。でも、頻度が少なくても起きたときの損失が大きいケースがあります。検知も難しい。顧客は「無視された」と思って黙って去るか、クレーム系であれば怒りを溜めて別ルートで爆発します。事業者側は、そんなことが起きていたことすら知りません。連絡がついても誰も感謝しないけど、つかなかったケースのうちいくつかは大事故の可能性がある。少しインフラ的な考え方に近いと思います。
