

WHAT
病院のウェブサイトには、ほとんどの場合、同じものが並んでいます。院長挨拶、理念、初めての方へ、診療案内、スタッフ紹介。「初めての方へ」には、「まずは受付にお越しください」「問診票をご記入ください」と書かれています。しかし、どの病院でも概ね来院後の流れは同じ内容です。今回、整形外科クリニックのウェブサイトを制作するにあたり、出発点をひとつの問いに置きました。「患者さんがこのサイトに来たとき、最初に探す情報は何か。」
HOW
見つけてもらう
患者が病院を探すとき、「近くの整形外科」と検索するのが一般的ですが、最近はAIに聞く方が増えています。そのとき、サイトの情報が正しく機械に読み取られなければ、候補にすら上がりません。診療時間、所在地、担当医の情報を、Googleの検索結果やAI検索が正しく読み取れる形で実装しています。AI対策で重要視していることの一つが、表示速度(Performance)です。ヒーローセクション以降は決して画像が少なくないサイトですが、読み込みを遅くする要素をひとつずつ判断して、最適化を図っています。"アクセシビリティは96点で今回は妥協しました。休診日の表示色について、赤の彩度を上げるとサイト全体の色調から浮いてしまいます。ここだけは、毒々しくなるより4点落とす方を選びました。
すばやく答える
病院のサイトを開くのは、どんなときでしょうか。体のどこかが痛い、つらい。近くの病院を探している。そのとき欲しい情報は、「いま、あいているか」。2回目以降であれば、通う病院はもう決まっています。欲しい情報は、「今日は何時まで?」「先生は誰?」。どちらも、「いまあいてる?」に集約されます。多くの病院サイトでは、診療時間は〇△×の一覧表で掲載されています。月曜から土曜まで、午前と午後に〇か△か×。見たことがあると思います。あの表は、患者が「今日は火曜だから…午前は…」と自分で読み解く必要があります。今回のサイトでは、この情報の出し方を変えました。サイトを開いた瞬間に、「本日の診療時間」がリアルタイムで表示されます。今日の日付、現在時刻、タイムラインバーで午前・午後の診療帯、そして担当医。「いまあいてる?」に対して、サイトが答えを返します。加えて、週間カレンダーを配置しました。日付をタップすると、その日の午前・午後の時間と担当医が表示されます。「明日あいてる?」「土曜やってる?」にも、ワンタップで答えが出ます。違う情報が必要になるのは、何か特別な事情があるときだけです。すべての病院で共通する案内は、わざわざ書く必要がありません。違うことがあるときだけ、伝えればよいと考えました。
- 病院のホームページに最低限必要な情報は?
- 一般的には、診療時間、アクセス、診療科目、担当医の情報が基本とされています。多くの病院サイトでは、これに加えて理念や院長挨拶、初めての方への案内が掲載されていますが、患者が最初に確認するのは「いつ、どの先生が診てくれるか」という情報です。今回の制作では、この情報をリアルタイムで表示する設計を採用しました。

WHY
ウェブサイトを「アプリケーション」として作っています。「いまあいてる?」に答えるリアルタイム表示は、情報の掲示ではなく、問いに対する応答です。この設計思想の延長線上に、現在開発を進めているサービスがあります。センサーと連動して、待合室の混雑状況をリアルタイムで表示する仕組みです。「あいてる?」の次にある問い——「混んでる?」にも答えられる状態を設計しています。
